お店の看板犬へのプレゼント

ペットのお写真でオリジナルグッズを作成しています、ファンデルワンです。

ペットオリジナルプレゼント

編み物で作成したひざ掛けです。

詳細はこちら

日々お客様からのご注文を頂き、ワンちゃん猫ちゃんのお写真で作成させて頂いています。ありがとうございます。

皆様が色々な用途でご利用になられていらっしゃいますが、本日はお店の看板犬に贈るプレゼントのお話です。

ひざ掛け作成のご依頼の裏側にはどんな物語があるのでしょうか。

ファンデルワンのプレゼント物語り始まり始まり。。。

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高校時代、私はクラスに馴染めず一人でいることが多かった。

時々話しかけてくれる友達はいたけれど、彼女達はクラスの人気者。いつも一緒にいられるわけではない。

そんな生活の中、私を癒してくれるのは学校帰りに立ち寄るペットショップの看板犬、マロンちゃんだった。

「あら、いらっしゃい。」

「あ。。。」

「いいのよ。ゆっくりして行って。
土日は忙しいけど平日は割りと暇なの。
マロンも喜ぶわ。」

ペットショップのお姉さんはとても優しかった。

週に2回はお店に行っていたと思う。

ペットの服、おやつにオモチャ。色々なペット商品が並んでいた。

何を買うわけでもなく、私はお店に行っていた。

お店に入ってすぐのところに低い柵がしてあり、その中にいつもトイプードルがいる。

お店の看板犬、マロンちゃんが私の目当て。

私が毎日来る理由は一度も聞かれなかった。

ただただ、マロンちゃんの頭を撫で、少しだけ遊んで帰る。

「ねぇ、ちょっとお願いがあるの。」

「え?」

「この子、今日はお散歩行ってないんだ。
良かったら30分くらい散歩させて来てくれると助かるんだけど。」

突然の頼まれごとをきっかけにお店のお姉さんと仲良くなり、それからは月に何回かマロンちゃんのお散歩を頼まれていた。

卒業のとき、お姉さんに手紙を書いた。

それ以来、1年ぶりの再会になる。

「こんにちは。」

「あ、あれ?あのときの・・・」

「あの時はお世話になりました。」

「あら~、見違えた。綺麗になったね。すっかり立派になって。」

「マロンちゃん、元気ですか?」

「マロンね、実は体調崩しててね。
もう寿命だと思う。」
突然のことに私は言葉がでなかった。

犬の寿命が短いのは分かっていたけれど、まさかこんなに身近に目の当たりにすることがあるとは。。。

「今はどちらに?」

「うん、奥にいるよ。会ってやってくれる?」

マロンは寝転んだまま力なくしっぽを振ってくれた。

頭を少し起こし、私の匂いを嗅ぐ。

「マロン、久しぶりだね。会いにきたよ。
元気そうで何よりだね。」

そう話しかけたとき涙がこぼれた。

マロンをなだめるようにゆっくりと寝かせ、私たちはそっと部屋を出た。

「お姉さん、これ、作ってきたんだ。」

「何?これ。素敵ね!開けてみても良い?」

私はマロンちゃんの写真で作ったひざ掛けを渡した。

お店の人はびっくりして、泣いて喜んでくれた。

お姉さんは何かを思い出したように、マロンの部屋から何か持ってきた。

私への手紙だった。

卒業後、お手紙を渡したっきり会ってなかったんだ。

あの後、お返事書いてくれてたんだそうだ。

マロンに会いに行った翌日、マロンは息を引き取ったらしい。

私は大学の寮でその知らせを受け取った。

最期に会えたことは良かったと思う。

でも、もう少し早く会いに行っていればよかった。

ひざ掛けはお店に飾ってくれているそうだ。

今度お店に行くときはマロンにお花を持っていこうと思います。

プレゼント

ペットの写真で作るオリジナルのひざ掛け

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この物語はフィクションですが、同様に余命間もないペット達へ贈ると言うケースは少なくありません。それはおそらくたまたまお誕生日であったり何かの記念日であると思うのですが、ペット達が生きているうちに間に合わせたいと言う贈り主さまのせめてもの気持ちでだと思います。

色々な場面でご利用頂いている商品ですが、その場面ごとに人とペットたちのドラマがあるように感じています。

良い贈り物ができるよう努力していますのでよろしくお願いいたします。