ペットの終活。生きているうちにしておきたい事

突然のお別れ、そして後悔。

そうならない為に、今回はペットの終活についてお話ししましょう。

私のペット終活

2020年7月に飼っていた猫が死にました。

毎日ペットロスの相談を受けていますので、我が家の猫もいつかは亡くなる日が来るのは分かっていました。

しかし、その日は思いがけずあっという間に来てしまいました。

もし、お客様からの相談に乗っていなかったら、私は心の準備をする間もなく、今頃は途方に暮れていたでしょう。

お客様からは「話を聞いてくれてありがとう」と言われていますが、私の方が助けられたのです。

ペットの終活

ペットの命は人よりも短く、病気の進行も早いです。

体に耳を当てて鼓動を聞けば、心臓がすごく早いペースで動いているのが分かると思います。

のんびりと眠っているように見えますが、まるで僕たちの何倍も速いスピードで人生を駆け巡っているよう。

眠る猫

その為お別れの時は、私たちが彼らを見送ることの方が多いです。

見送った後、私たちには寂しさや後悔が残ります。

その気持ちを軽くしてくれるのがペットの終活だと思います。

終活の必要性

今飼っているペットが死んだ時、何をしたらいいか皆さんはご存じですか?

私はこの仕事をしていなければ分からなかったでしょう。

葬儀の仕方、火葬、供養…。

ペットのお葬式もほんの数年前までは珍しかったですが、今では一般的になってきました。

遺体はどうすればいい?

庭があれば埋めることもできますが、マンションではそれもできません。

火葬する場所は調べてありますか?

そういうことを予め知っておく事で、お別れの寂しさが軽減されるのです。

後悔しないための知識

人の終活は自分が死んだ時の為に行いますが、ペットは自分の終活を出来ません。

私たち飼い主がしてあげることで、ペットにとっても私たちにとっても幸せになれると思います。

終活はペットと飼い主である私たち両方にとって幸せな最期を迎えるために準備をすることだと思います。

 

病気がちな子の場合、最期をどのように迎えるか決めておくのが良いと思います。

お客様の相談には、

「最後は家で看取りたかった」

とよく言われます。

入院中に亡くなってしまったという人が多いのです。

関連記事『ペットを病院に預け、入院させた夜に亡くなるペット達

 

お別れが近い事が分かっていた場合、予め『自宅で診取りたい』と獣医さんに告げておけばその準備をしてくれたでしょう。

 

高齢のペットなら、たとえ元気そうに見えても定期的に健康診断を受けさせた方が良いそうです。たとえ老犬・老猫でも、かわいくて幼い表情をしています。しかしその体はもうおじいちゃん、おばあちゃん。お別れまで残された時間はとても短いのです。

健康診断を受け、病気に早く気づいてあげることで治療も出来ますし、もしかしたらお見送りの日が近い事を予め知ることもできるかもしれません。

突然のお別れはとても辛いです。

予め知っておくことで、心の準備をすることが出来ると思います。

生きているうちにしておきたい事

まだ元気なうちにしておいて欲しい事がいくつかあります。

私は猫との思い出の写真を撮りたく、猫の体調がよさそうな日を待っていました。

そしてある日、猫と一緒に写真を撮りました。

猫と僕、三浅俊幸

当たり前の話ですが、亡くなった後は一緒に写真を撮ることが出来ません。

2007年に愛犬を亡くした時に、一緒に撮った写真があまりに少ない事を思い出し、最後にマロと一緒に撮りたいと思っていたので、一緒に撮れて本当に良かったです。

この写真を撮った翌日、マロは亡くなりました。

思い出の写真を撮るのも、終活の一つだと思います。

 

後悔しない為に、たくさん抱きしめてあげてください。

沢山遊んであげて、甘え支えてあげて下さい。

私は獣医さんに言われました。

「この子は我慢強いから痛みを見せないけど、本人は苦しいはず。いっぱい甘えさせてあげてください」

その言葉通りに私は毎日マロと過ごし、残された時間に出来る限りの愛情を注いできました。

でも、それでもやはり足りなかったです。

もし別れが近い事を知らずにいたら、それさえできずもっと強い後悔が残ったことでしょう。

終活のおかげでペットロスが軽くなった

今思うと、このような事の一つひとつがお別れの準備でした。

お別れの覚悟が少しずつ時間をかけて出来ていました。

知識が無ければ、ある日突然お別れが来て、受け止められなかったかもしれません。

皆さんにはペットの終活をお勧めします。

お客様の終活

当店のお客様からはこのような話を聞きます。

「最後は私の腕の中で逝くんだよ。」

そうやって生前から伝えておくと、本当にそうしてくれる子がいるようなのです。

膝の上にやって来て、腕の中に顔をうずめ、眠るよに小さくなって…。

 

こんなお話を伺うと、私はいつもマロの事を思い出します。

だから、毎日マロの事を思い出しています。

 

お別れの瞬間を。

 

辛さと、申し訳なさと、もっと何かしてあげれたのではないかと言う後悔と…。

それと同時に感謝と、幸せと、様々な感情が入り混じった気持ちになっています。

 

もうすぐマロが亡くなった夏が来ます。

今度の休みにはマロのお墓参りに行こうと思います。

 

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